サポートがまずいと徐々に顧客が削られる―楽天ブックスの問題から―

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3期連続で最高益となった楽天ですが、足下は少しずつ削られているようです。

楽天ブックスが「キャンセルをキャンセル」、限定版商品など発送開始でユーザー再激怒

楽天側の事情で一度キャンセルの通知を出したにもかかわらず、「やっぱり大丈夫だったので発送します」と連絡をしてきたというニュースです。内容ですが、事前にお伺いを立てるのではなく、注文の商品を送付するということを告知しています。これは一方的に契約を履行するという宣言で、ユーザ側の事情は斟酌しないようです。楽天は以前からサポートが大変に弱いのですが、今回もその弱さを露呈してしまったようです。

ユーザ側の責でキャンセルをしたいという連絡であれば、利用規約などに則って、キャンセルを受け付けずに商品を送付するというのは十二分にある話です。これは注文時にきちんと契約内容を読んでいない消費者側の問題であり、その契約条項が妥当であるかどうかの問題は残るものの行為そのものはユーザが文句をいったところで多くの方は「注文した方が悪い」で済むでしょう。
しかし、今回の問題は、楽天側が一回キャンセルを通知しているわけで、ユーザ側には一切の責任がない事案です。こうしたケースでは、楽天側は「自分がユーザだったらどういう行為を取っているか」ということを念頭に置いて対応方法を考えなければならないのではないでしょうか。楽天は「そこで減るユーザがいても全体から見れば微々たるものだから問題ない、キャンセルされて減少する売り上げの方が重要だ」という考えからこのような行為を取ったのだと思います。もしそうであるならば、楽天はリアル店舗を構えている商店ではなく、ネットで商売をしている会社であるということを忘れてしまったのではないでしょうか。今回問題となった商品は、ネットでも人気の高いマンガの限定版商品です。つまり、ファンとしては是が非にも手元に置きたいコレクトアイテムとなります。それであれば、予約購入するファンは当然ほかに在庫が残っている店舗から購入済みであると考えるのがサポートエンジニアの考え方です。この流れで考えれば、楽天はまず該当ユーザへお詫びと購入するかどうかの質問を投げかけるべきでした。そこで、購入するという人には順次発送すればよいですし、不要という人の分はキャンセルを受け付ければいいはなしです。質問もせずに一方的に送りつければどうなるでしょう。「二度と使用しない」という人が出るだけでなく、周囲に「こういうことがあってね」という話が広がっていきますし、特に今回のようなケースではネットに話が残り続け、かなりの長期にわたって影響が拡大していきます。
客側にも何らかの非がある内容であれば聴いた人の反応も様々ですが、今回のような明らかに楽天側に非があるケースは「楽天は止めておこう」というユーザを増やすだけです。楽天は早くサポートに詳しい専門家の招聘に動くべきでしょう。従来のまま、サポートを軽視して突き進んでいくと今が頂点で気がついたらすっかり足下がぐらついていたということにもなりかねない危機的な状況だと考えます。

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