鳩山内閣が今日発足したわけですが、アンチ民主党でも民主党支持でも皆さんちょっと評価が拙速すぎないですかね。
たとえば記者クラブの件ですが、「マニュフェストで記者クラブの撤廃を謳っているのに締め出された」と大変な批判がなされています。鳩山内閣は今日発足したばかりですよ。今日発足していきなり、今までの既得権益、それもメディアという”暴力”を持っている組織をいきなり修正なんて出来るわけないと思いませんか?
また、アンチ民主党の皆さんは些末なことにとらわれていませんか?首相官邸のサイトに国旗があるとかないとかそういう細かいことを今日の時点で批判しても仕方ないのでは?首班指名選挙後の会見場に国旗がないということであれば現時点でも問題にすべきですが、今日認証され、明日引き継ぎが行われる政権の公式サイトなんて官邸の事務方が暫定的なものを作っているだけにすぎないのですから。
どちらの立場の方もちょっと拙速に過ぎるんじゃないかなあ、と。そんな些末なことにこだわって下らない批判をしていると単なる中傷と認識されて、本当に問題が起こったときにも単なるいちゃもんととられてしまい、説得力がなくなりますからもう少し様子を見てからのほうがいいような気がします。
どちらの立場の方々も日本人が初めて経験する「政権交代」に不安な気持ちは良く判るのですが、この選択をしたのは国民自らです。まずは100日間様子を見て、民主党がどういうことをするのか、じっくりと観察するのはいかがでしょう。日本が政党政治に基づく近代民主主義国家であると思われるのであれば、欧米と同じく政権発足100日ルールを心にとめるべきです。政権に対して痛烈な批判を容赦なく浴びせる欧米のマスコミも政権交代から100日間は、よほどの状況が起こらない限り、様子を見守ります。そして100日経ったところで徹底的な検証を実施して、批判提案を始めるのです。
この100日ルールを民主党による報道管制の提案だという人がいますが、それはあまりにも視野の狭い発言です。このルールは当然民主党から自民党へ政権交代が起こったときにももちろん適用されるべきです。政権交代に慣れている欧米ですら「政権交代に伴う引き継ぎと混乱が収まるまで過度の批判は控える」のですから、いままで実質的な政権交代が一度もなかった日本は良き先例はしっかりと見習うべきです。
さらに約1年後には参議院通常選挙があります。それまでに変なことばかりしているようであれば、たった1年で民主党にノーを突きつけることが出来るわけです。民社国連立内閣は衆議院での再議決は使えませんので、参院で負ければそこで解散を選ばざるを得なくなります。
どちらの立場の皆さんももう少し冷静に状況を見守りませんか?